初めてでも大丈夫。自分だけの陶芸作品を作るって面白い!!

旧大門町の家庭に1つはあるもの?

旧大門町の家庭に1つはあるのではないかと思っているもの… それは、手作りの焼き物です。

我が家もこの通り。

実はコレ、我が家の子供たちが通った保育園や小学校などの「陶芸体験」で作った小皿やマグカップ、植木鉢などの焼き物です。

こうした陶芸体験できる施設が、射水市陶房「匠の里」です。

初心者から上級者までOKな陶芸教室

「匠の里」がある射水市大門地区には、水戸田瓦という伝統産業があります。

『大門町史』(1981年、大門町発行)によると、水戸田瓦のルーツは江戸時代。この地の良質な粘土質が、瓦造りに適するということで瓦の製造が始まったとか。

江戸時代の農家はほとんどが茅葺き屋根でしたが、明治以降は防火対策として瓦屋根の普及が進み、昭和の初めには15軒の瓦工場がこのエリアにあったそうです。

こうした瓦産業の伝統を伝える施設として、1990年に作られたのがこの「匠の里」です。

「匠の里」では、初心者でも板作りや手回しろくろで茶碗や花器などを作ることができる「体験コース」や、季節に合わせた作品の「企画陶芸」、継続して習う「定期コース」などを開催。

いつかは陶芸をやってみたいと思っていた私も、企画陶芸「お地蔵さんを作ろう」に参加させていただきました!

オリジナル地蔵を創作

会場には、このようなセットが一人ひとりに用意されていました。

教えてくださるのは、スタッフの小松優子さん。

工程ごとに実演し、参加者は真似して作ります。

まずは胴体から。厚みが同じになるよう、細長い板の間に置いた粘土を綿棒で伸ばし、竹串で型紙に沿って切り出します。

芯に巻きつけます。

こんな感じでOK。同じ要領で頭部や袖、笠などを作ります。

みなさん、和やかななかにも真剣な表情!

今回は製作見本があるものの、アレンジは自由とのこと。同じ見本を見て作っても、表情や装飾などに個性が現れるのが楽しいですね。

ちなみに、私はこんな感じに仕上げました。

テーマは「福の融合」。

隠れキリシタンの「マリア観音」にインスピレーションを得て、十字架を持ったお地蔵様にしてみました。

すっとした雰囲気になるよう、見本よりも頭部は小さめ。ヘアスタイルはソフトモヒカンを意識したとんがり頭に整えました。

表情は古代ギリシアにルーツを持つ「アルカイック・スマイル」。耳は七福神に多い「福耳」です。

袖の模様は見本ですとお花のスタンプ。私は飾り鋲の「スタッズ」のイメージで、マキビシ風の模様を竹串で描いてみました。

そして、後ろには篆書で「福」の文字。

※写真は焼いた後

……周りの皆さんの作品と並べると明らかに異質ですね(笑)。中学校の美術でも、手本と違うのを作っていたなあと、子供の頃を思い出してしまいました。

このあとの乾燥や釉薬、焼きは、スタッフさんにおまかせ。完成が楽しみです!

自分だけのお地蔵様に愛着ひとしお

後日、焼き上がったとのご連絡を頂き、引き取りに行ってきました。

わああああ、できている!!

私のお地蔵様は端で1人だけ笠がなく、まるで昔話の「笠地蔵」のよう。か、かわいい……と自画自賛。

持ち帰って、さっそく自宅事務所の棚に飾りました。

自分で作ったお地蔵様に、愛着もひとしおです!

今回初めて陶芸を体験して感じたことは、創作に集中する時間がもたらしてくれるリフレッシュ感と達成感。それから作品への愛しさです。

大門地区の伝統を感じながら、ものづくりの楽しみを追求してみるのもいいですね!


DATA

射水市陶房「匠の里」
射水市水戸田17甲
0766-54-1201
takumi@imizubunka.or.jp
http://imizubunka.or.jp/tougei/


お問い合わせ