気軽に話して心を明るく! 相談しにくい悩みは、神社で聴いてもらおう!

神社の鏡に気になる文章を発見!

大門曳山行事でも知られる大門神社は、お参りやおみくじを引きによく立ち寄る場所です。

祭神は天照皇大神(あまてらすおおみかみ)。水の神である水波迺売命(みずはのめのみこと)と産業の神・豊受皇太神(とようけこうたいじん)が合祀されています。

創建年は不明ですが、境内の榎(えのき)が樹齢およそ400年。その頃にできたと伝えられています。

この大門神社で気になっていたことがあります。それは拝殿の鏡と添えられた言葉です。

「心を写す鏡」として「心が暗く冷たく泣いている人」に対して「もし周りに打ち明けにくい悩みであれば、どうぞご相談ください」と呼びかけます。

神社で人生相談とはどういうことなのだろう……と気になり、宮司の杉岡史麿さんにお話を伺いました。

昔のように「おしゃべりに立ち寄れる神社」を目指して

杉岡さんの原風景には、子供の頃、宮司の祖父のもとに近所の人が集まっては、お茶を飲みながらおしゃべりする風景があるそうです。

父の代、自分の代と社会の変化とともにご近所付き合いのカタチも変わるなか、最近はそうした交流がなくなってきたことを気にしていたそうです。

そんな3年ほど前のこと。知人が自殺で亡くなったと知りました。

実は、その10日前ほどに顔を合わせていたという杉岡さん。

「辛いことがあったのなら、話して欲しかった……」

と残念に思ったそうです。

もしかしたら、外見で分からなくても、悩みを抱えた人や「助けて」と言えない人が多いのではないだろうか……そう考え、相談を呼びかける文章とともに「心を映す鏡」を置くことにしました。

今では参拝者や近隣の人たちから、自身の悩みや家族の問題など、様々な相談が寄せられているそうです。

杉岡さんは訪れた人とお茶を飲みながら、話を聴きます。希望があれば、お祓いをすることもあります。

「神様の力で、自分で考えて決断することを手助けできれば」と杉岡さん。

話す前後に鏡で自分の姿を見てもらうと、表情が明らかに違うとか。話すことですっきりし、笑顔で帰る方が多いそうです。

「『相談』というと大げさかもしれません。ただ、お茶を飲みに来てもらっても大丈夫ですよ!」と笑顔で話してくださいました。

目標を持ちづらい時代へのアドバイス

笑顔につられて、私からも相談をしてみました。

林原
「今は新型コロナの影響で、イベントや大会がなくなるなど、やりたかったことや夢を叶える場が次々となくなっています。
また、コロナでなくても、私と同世代の40~50代の女性は、家族など周りを優先しすぎて、自分のやりたいことが分からないという人も多いようです。
夢が失われたり、目標が持てなかったりする人は、どうこの時代と向き合えばいいのでしょう」

杉岡さん
「自分の『やりたい!』を実行するだけが、いいことでしょうか。
そうでなくても、身近な人たちをどう笑顔にするかを考えて、相手の喜びを自分の喜びとするのは素晴らしいことです。
また、今やっていることの中に面白さや工夫点を見つけて、やりがいを持てば十分ですよ」

……なるほど、今いる場所で無理せずに、できることからやっていけばいいんですね。

神社にはいつでも訪れてOK

神社に行くのは初詣と左義長だけ、または厄年や七五三くらいと思いがちですが、いつ訪れてもOKとのこと。

気持ちがふさぎがちなコロナ禍。神社で神様と対話したり、必要なら宮司さんにモヤモヤを話したりするのも一案かと感じました。

と、帰る前におみくじを引いたら大吉!

1日も早く、みんなが集まって気軽なおしゃべりを楽しめる日が戻ってきますように!


DATA

大門神社
射水市大門421
0766-52-0115
通常は不在にて、事前に電話でご連絡の上、お越しください。


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