「富山湾の宝石」白エビでつくる家族の思い出料理
大好きな富山湾の味覚「シロエビ」
「富山湾の宝石」と称される食材をご存知ですか。
そうシロエビです。
シロエビは、日本近海に広く生息しています。
とはいえ、漁ができるほど大量にとれるのは富山湾だけとか。
射水市では新湊漁港で水揚げされています。
シロエビは鮮度が落ちやすく、見た目も漁獲直後から少しずつ黒くなっていきます。
そのため、冷蔵・冷凍技術や 流通網がよくない頃は遠くへ運ばれることもなく、今ほどの知名度はありませんでした。
しかし、むき身の美味しさが知られたことから、全国でその美味しさが認められるようになってきました。
シロエビはどう食べても美味しいと思いますが、私のオススメはなんといってもかき揚げです。

我が家の思い出・祖母の味「シロエビ素麺」
私が子供だった昭和50年代、シロエビは今よりもずっと安価な食材でした。
家庭では夏場、普段の食事として麺つゆがシロエビで作られていたほどです。
夏休みには、私の父方の祖母に、シロエビ出汁のつゆで素麺をよく食べさせてもらったものです。
私はシロエビ素麺が大好きでした。
シロエビの価格が上がった今では、シロエビつゆもすっかりごちそうになってしまいましたね。
最近、シロエビの素麺を作ったのは、父の誕生日。「おふくろの味」を懐かしんでもらおうという趣向です。

私のレシピも祖母と同じように、干し椎茸と昆布とシロエビで出汁をとり、富山の甘い醤油で味付けします。
この素麺を食べる度になくなった祖母を思い出します。
父も懐かしいと、喜んでくれました。
子供たちと作る新たなシロエビ料理
シロエビの素麺はとても美味しいものの、高価なシロエビを出汁にしか使わないのは、もったいない気もします。
そこで、私が子供たちにシロエビ料理を作るときは、しっかり食べ切ってカルシウムも摂れるよう、シロエビを丸ごと使ったものにしています。
例えば、餃子の皮で作るシロエビのピザ風。作り方はとても簡単です。
まずは、餃子の皮にピザソースを塗り、シロエビとピザ用チーズを乗せます。
この日は、茹で枝豆もあったので、アクセントにトッピングしてみました。

これを焦げ目がつくまでオーブンで焼いてできあがり! お好みでバジルの葉を乗せてもいいですね。

また、アヒージョも子供たちのお気にいり。
「アヒージョ」とは、食材をオリーブオイルとニンニク、塩で煮込むスペイン料理のこと。小鍋を火にかけながらいただくことが多いようですが、私は保温性の高い土鍋でつくって食卓に並べています。
今回は、シロエビと富山県産のシイタケ、ブロッコリーで作ってみました。

アヒージョは具材を食べ終わった後に残ったオイルがとても美味しいので、具材を少し残しておいてスパゲティと絡めるのもオススメです。
この日は父の畑でとれたトマトも、ざく切りにして加えました。

こうした洋風のシロエビ料理は、「私の味」として子供たちに受け継がれていくのでしょうね。
富山湾の恵みやふるさとの味、母の味を子供たちにこれからも伝えていこうと、しみじみ感じていました。
さて、あなたのお宅では、どんなシロエビ料理が人気ですか。
