幸せへの願いを込めた手作りのおせち料理で一年をスタート!
高校生の頃からおせちづくり
この年末年始はいかがお過ごしでしたか?
私は毎年、おせち料理づくりを年末から楽しんでいます。
私がおせち料理をつくるようになったのは、高校生の頃からです。
当時はスマホもネットもない時代。料亭のご主人やベテラン料理研究家らのおせちレシピを集めた料理本を見てトライしていました。
その本の間には、当時のメモが残っています。
……「黒豆『ひやかす』」。富山ネイティブ高校生らしい自然な富山弁使いですね(笑)
今回は、このメモから約30年を経た今年のおせち料理づくりをご紹介します!
29日からおせちづくりスタート
私のおせちづくりは29日に始まります。
まずは買い出し。この日は29、30日に調理を開始するものや乾物など日持ちする素材を中心に購入します。
29日にやることは2つ。
昆布巻きの芯にする身欠きにしんを米のとぎ汁につけて31日朝まで。
また、黒豆を調味料入りのお湯につけて1晩おきます。※料理研究家の土井勝さん・善晴さん親子のレシピです。失敗知らずでオススメですよ!
30日は朝から黒豆を火にかけてアクとりをし、あとは弱火でコトコト8時間。
それから、予約しておいた鏡餅とのし餅を中川大福堂さんに引き取りにいきました。
予約のときに購入した草餅やおはぎの美味しかったこと!
昔、祖母がつくってくれた味を彷彿。両親からも大好評でした。
家族に受け継がれるおせちづくり
今では、おせちづくりは私ひとりだけのものではありません。
買い出しに車を出してもらったり、みんなでつくったりと、広がり受け継がれています。
例えば、黒豆を黒くするために入れる「鉄」は、私が子供の頃にはうちにあったなすびが今も現役。
31日朝から昆布巻きを巻くのは、専門学校1年生の次女が近年担当し、すっかり上手になりました。
同じく31日につくるべっこうの型は、私の祖母が愛用していた山の形をしたものです。
べっこうの味は、甘じょっぱい祖母の味が我が家の味。高校1年生の三女はべっこうが大好きで、べっこうをつくれるようになりました。
私のいる台所には入れ替わり立ち代わり家族がやってきて、おしゃべりしたり、味見したりしながら、ひと品、ひと品とおせちができあがっていきます。
こんな時間が幸せな思い出として、娘たちの心に残ってくれることを祈っていました。
みんなで、「いただきます!」
というわけで、今年のおせち料理がこちらです!
一の重は祝い肴が中心。
・昆布巻き(よろこぶ)
・花蓮根(華々しい1年を)
・伊達巻き(知恵と美の両立「才色兼備」を祈って)
・黒豆(まめまめしく働こう!)
・栗きんとん(金運アップ)
・田作り(豊年満作。今年は蜂蜜と醤油の蜜でナッツも加えました。好評!)
・叩き牛蒡(堅実に土台をしっかり固めよう)
・おすわい(紅白でめでたい。母の得意料理です)
・数の子(子孫繁栄)
こちらは焼物や煮物などの二の重。
・かぶら寿司(紅白でめでたい。両親がお気に入りのお店のものを毎年買ってきてくれます)
・日の出海老(長寿)
・べっこう(高価なものの象徴)
・蛤の酒蒸し(良縁に恵まれますように)
・鰤の照り焼き(立身出世)
・煮しめ(山の幸がいろいろ合わさっていることから「みんな仲良く」。母が作ってくれます)
・酢だこ(紅白でめでたい)
これまでいろいろ作ってきた中で、美味しさと縁起のよさ両面から残ってきたラインナップに、今年の新作「蛤の酒蒸し」を加えました。
蛤は、ぴったり合う貝殻が1組だけということから、夫婦円満や良縁を表します。
年頃となった娘たちからの「恋愛運がよくなるものも!」のリクエストに応えたものです(笑)。
おせち料理をお重に詰め終わったところで、家族が起きだしてきました。
「明けましておめでとう」の挨拶を交わしたあとは、「いただきます!」。
今年も家族みんなと読者の皆さまが、健康で充実した1年を送れますように!
DATA
中川大福堂
富山県射水市中央町2-24
0766-82-2957